我起立一個人的意思
俺が生きているのは、商売の世界。売れたか、売れなかったか、どれだけ数字があがったか、がとっても、すんごく、大事な世界。
そんなこんなで、今月、中締めの売り上げ集計が出た。俺が担当のコミック、前月比売り上げ140%、児童書110%。コミックに関しては担当を命じられて1ヶ月。とにかく、なりふりかまわず、がむしゃらに、「あと1冊、もう1冊、売るんだ」という意識で取り組んだ。その結果が140%。素直に嬉しい。
この世界のヤなところは、出した結果(=数字)がモノを言うこと。それで全てが判断されてしまう傾向があること。人間性なんてカンケイない。たとえ、どんなに悪人でも(?)モノをより多く売れる人間こそが正義。ちょっとひねくれた見方かもしれないけれど、あながち間違いではない、と思う。だから、時に、そーいうクレイジーな世界で生きている事がムショウにヤになる。
でも、DEMOね、冒頭に書いたように、140%という数字を見て喜びを、充実感を感じている俺がいる。俺を悩ませるのも数字であれば、仕事に対する達成感を感じさせてくれるのもまた、自らがたたき出した数字。それがまた仕事のモチベーションになる。
いや、しかし、それでも、なお、数字だけで、判断されるこの世界への違和感はぬぐえない。
なんだか、この商売の世界に生きている自分がよく、わからない。狂っているのは、この世界なのか、俺なのか。
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まちのねずみといなかのねずみ 著者:いもと ようこ,イソップ |
今日読んだ1冊。イソップ童話をいもとようこさんが絵本にしたもの。タイトルどおり、まちのねずみといなかのねずみのお話。お互いがそれぞれの土地の暮らしを体験し合うんですよ。都市(まち)のねずみは田舎の暮らし、風景、におい、全てが身体になじまない。逆に、田舎のネズミはシティライフについていけない…。そんなお話。
まあね、どっちのネズミが正しいかとか、田舎か都会か、どっちが快適かとか、どっちが正しいかとか、そんな事わかんないよね。
どこの世界が狂っていようが、今生きている、この世界に立って、この足で踏みしめて、その世界をしっかり自分の目で見据えて、ただ寡黙に、そして優しく和やかに、生きるだけ。ただ、それだけ。
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NUMBER GIRL |
脳内BGMはナンバーガールの「我起立一個人」(アイ・スタンド・アローン)
ただ立ち上がって 歩き出して 夢の中ふらついて よろめいて
俺は 俺は 行くのだろう
売り上げだとか、数字だとか、そーいう概念にとらわれない、崇高なヴィジョンと意思。
そーいう意識が抱けたらいーなー、と思いました。修行あるのみです。
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